築100年以上の土壁に漆喰を塗る 〜③漆喰編〜

築100年以上の土壁に漆喰を塗る 〜③漆喰編〜

砂漆喰を配合

今回は穴や隙間も漆喰で補修するので「うま〜くヌレール下塗り用」を用意しました。

うま~くヌレール(下塗り用)

下塗り用は仕上げ用よりも強度・付着力の高い製品

そこに骨材として砂を混ぜることでさらに強度を高めることができます。

大きな穴の補修や漆喰壁に厚みをつける場合には、漆喰に砂を混ぜるのが良さそうです。

砂は珪砂の5号を使用

珪砂【5号】6kg

サラサラとした灰色の砂です。

うま〜くヌレールのメーカーに問い合わせたところ、漆喰に同量の川砂を骨材として配合すると良いとのことでした。

川砂はちょうどいい量のものが無かったので、似ている珪砂を選びました。

漆喰と砂を混ぜ合わせていきます。

まずは試しに少量ずつ合わせて塗っていこうと思います。

1kgずつ入れて混ぜます。

漆喰に粘りがあるので混ぜるのに結構力が要ります。

漆喰に少しずつ砂を足していった方が混ぜやすいかもしれません。

なんとか均一に混ぜ合わせ、砂漆喰ができました。

穴・隙間埋め

配合した砂漆喰を穴や隙間に埋めていきます。

なんとか埋めましたが、結構ボロボロと崩れやすかったです。

もう少し粘りがあった方が塗りやすそうなので漆喰を足してみます。

比率は7:3くらいで漆喰を多めに。

少し塗りやすくなり、狭い隙間にもしっかり入るようになりました。

続いて厚みを出したい箇所にも塗っていきます。

ここの壁は特に1cm以上くぼんでいるのでしっかり厚塗りしていきます。

下地用漆喰を塗る

次に下塗り用漆喰(砂なし)を塗りつけていきます。

表面の凸凹が目立つので、くぼみを埋めるように塗っていきます。

見映えは悪いですが、壁表面の穴や凹凸はだいぶ平坦にならすことができました。

厚みをつける壁の面積が思っていたよりも広く、当初の予定よりも下塗り用漆喰を多く使いました。

5kg缶で足りると思っていましたが、5kg缶をもう一つ買い足すはめに。

5kg缶を2缶でもギリギリ足りたくらいなので、始めからケチらず18kg缶を買っておけばよかったです。

漆喰に消費期限は特にないので、余っても密封して保管しておけばまた使えると思います。

仕上げ用漆喰を塗る

最後に仕上げ用の漆喰を塗っていきます。

うま~くヌレール(仕上げ用)

質感は、下塗り用は少しボソボソとした感じですが、仕上げ用はより滑らかな触り心地です。

1回目は全体に薄く塗っていきます。

手で擦り付けるように下地が少し透けるくらい塗りました。

壁がみるみる綺麗な白になっていくので爽快感があります。

この仕上げ用漆喰を塗りつける作業がやっていて一番楽しかったです。

2度塗り〜模様付け

1回目の塗りから1~2時間後半乾きの状態で2回目の塗りを行います。

下塗り用も含めて何度も塗りましたが、表面がまだ平坦ではありませんでした。

凸凹な面に左官コテで漆喰を塗るのは素人には難しい…

諦めて手で塗ります。

パターン(模様)を付けようと思うので漆喰を厚めに塗ります。

パターンは塗りながら考えようと思っていましたが、夏場だからか漆喰が乾くのが早く、すぐに固まってしまいます。

試しに手塗りで水平方向に縞模様を付けてみましたが、これが案外いい感じに。

作業も簡単なのでこのパターンに決めました。

細かい箇所は刷毛で仕上げていきます。

手塗りの不規則な縞模様、味があります。

こちらの壁には、手で弧を描くようにして青海波っぽいパターンを付けていきます。

この壁面は柱や鴨居の歪みのせいで長方形の形をしていません。

縞模様だとその歪みが強調されそうだったので、少し誤魔化せるかなと思って違うパターンにしました。

養生剥がし〜完成!

漆喰が完全に固まる前に養生テープを剥がしていきます。

漆喰が固まってから養生を剥がすと、養生テープに付いた漆喰に引っ張られて壁面の漆喰まで剥がれてしまうおそれがあります。

なので、ここは素早くかつ丁寧に剥がしていきます。

幸いにも漆喰にアクやシミは出ていませんでした。
入念に下地処理をしておいてよかったです。

漆喰の塗装前は、全体的に薄暗く埃っぽかった台所の土壁が

before

明るく綺麗になりました。

after

大きく空いていた穴も

before

すっかり目立たなくなりました。

after

手塗りで仕上げた縞模様の壁

天窓からの陽の光で陰影が付き、手塗りのいい味が出ています。

青海波パターンの壁

少し暗い場所なのであまり目立ちませんが、こちらもいい感じに仕上がりました。

ただ、養生が甘かったのか鴨居や柱のいびつな箇所に漆喰が入り込んでしまいました。

塗装の世界では、「養生(準備)八割、塗り二割」と言われるくらい養生は大事だそうです。

また塗装の機会があれば、養生はしっかりやろうと思います。
勉強になりました。

多少の失敗はあったものの、全体的には十分満足のできる仕上がりになりました。

漆喰の白色はペンキや壁紙とは違う独特の温かみがあり、京町家の雰囲気にもうまく調和してくれました。

土埃が出なくなったのでやっと台所が使えそうです。

You tubeで動画も公開していますのでぜひご覧ください。